2026年6月17日水曜日

プール賢者タイム


 プールに行く意欲が減退している。
 どうも真夏日の気配が出てくると、そうなる傾向があるように思う。要するに暑さに身体がまだ対応できておらず、生きているだけで疲弊するので、泳ぐ余力、気力が残らないのだ。
 こんなときに無理に行ってもよくない。気乗りしない状態で行なうには、プールに行って泳ぐという行為は、あまりにも面倒である。泳ぎながら「なにがおもろいねん」と思ってしまったら、いよいよ決定的な亀裂が生じてしまう気がする。
 なので、プール行きたい、泳ぎたいという欲求が高まるまで、距離を置こうと思う。
 我ながら理性的な処断だなあと思うが、実は直近の経験則なのだ。
 今月の初め頃、鈴カステラに飽きた瞬間があった。これには自分でびっくりした。ある瞬間、ラクダの最後の一藁のように、僕の中のなにかが限界に達したようで、「もう食べたくない」と思ったのだった。パンダにとっての笹みたいなものだと思っていたので(同じくらいかわいいし)、俺が鈴カステラに飽きることなんてあるんだ、と意表を突かれた気分だった。
 そのためそれから2週間ほどは、鈴カステラ抜きで暮していた。鈴カステラを食べる主なタイミングは、出勤時の車内、プロテインを飲みながら、そのアテとしてなのだけど、この期間は代わりにみたらし団子やバナナを食べていた。それらはそれらで好物なので不満はなかったのだけど、2週間の別離でじわじわと、僕の中の鈴カステラゲージは思いのほか早く元の数値に戻ったようで、違うものを食べながら、「ここに鈴カステラがあればいいのに」と感じるようになった。なので週末、わざわざ無印良品に出向いて、まとめ買いをしてきた。久々に食べた鈴カステラは、相変わらずどこまでも僕に優しく、そして新鮮だった。長い付き合いをしていると、こういうこともあるのだな、と思った。僕と鈴カステラの、円熟した関係。もはや事実婚に近いのかもしれない。
 だからたぶんプールも、2週間、あるいは1週間ほどの空白を置いたら、ぜんぜん行きたくなるんだと思う。ほぼ全裸みたいな恰好で水に包まれる感覚を欲してたまらなくなる瞬間が必ず訪れる。その高まりを座して待とうと思う。男って身勝手なものですね。