2026年3月5日木曜日

フェーズとプレース ~おもひでぶぉろろぉぉん~


 2009年7月。3月に結婚式を済ませた、25歳と26歳の、新婚夫婦である。

 短めの労働を終えたあと、最寄駅まで帰ってきてファルマンと合流した。正午から美容院で縮毛矯正をやってもらっていたファルマンが、こちらがちょっと待ってようやく終わる。4時間もよくやるものだ。仕上がりは「ほほう」という感じ。縮毛矯正直後っていつも「ほほう」という感じになる。
 帰宅して、ふたりともお腹がぺこぺこだったので、半端な時間だが冷やし中華を作って食べる。ビールが冷やしてなかったので飲めなかったのが残念だったが、麺はおいしかった。
 食べたあとちょっと昼寝をして、起きてから都議選の投票に行く。
 直前まであんまり行く気がなかったのだけど、起きたら頭がちょっともったりしている感じがあったので、じゃあ散歩ついでにせっかくだから行くか、となる。
 家から5分ほどの場所にある小学校が会場だった。投票をつつがなく終えて帰る。
(「KUCHIBASHI DIARY」 2009年7月12日)

 子どもがいなかった当時は、ファルマンはまだ縮毛矯正とかやっていたのだ。隔世である。ちょうど昨日、ファルマンと子どもたちはショッピングモールに出かけ、子どもたちはドラえもんの映画を鑑賞し、その間にファルマンはモール内にある簡易な理容院で髪をちゃちゃっと整えてもらって帰ってきた。そして近々白髪染めをする予定らしい。
 フェーズというのは、こうも変化するものか。そして縮毛矯正をするとかしないとか、そういう次元の話以前に、いまのファルマンは、もう美容院という空間に4時間い続けることが、精神的にできないだろうとも思う。ファルマンは出産後から家で働くようになって、本当に外の世界が苦手になった。もうその印象が長いので、ずっとそういう人だったような気がしていたが、OLだった当時は縮毛矯正をする意欲があったし、そのためならば美容院に4時間い続けることもできたのだ。
 そしてフェーズも違うが、プレースもまた大きく異なる。都議選! そうか、かつて我々は都民として、都議選の投票に行ったことがあったのか! 都議選なんぞ、いったい誰に投票したのだろう。都議会のなにを知っていたというのだろう。ちなみにだが、2009年当時の東京都知事は、石原慎太郎であった。石原慎太郎! 名前を聞いただけで、ぶわっと昭和の香りが立ち込める。しかし石原慎太郎は2012年まで都知事だったそうなので、ポルガが練馬で生まれた際の首長は石原慎太郎だったのだ。令和の申し子のような顔をしているが、お前だってまだまだ昭和の、大橋巨泉とか、山城新伍とか、そういうものの気配が残っている時代に生まれたんじゃないか。あまり大きな顔をするもんじゃないよ、と思った。
 それにしたって25歳。17個下。現在のポルガが15歳。その10個上。なんかおかしい。なんか捻じ曲がってないか。俺、30代あったっけ? 30代の日記、ちゃんと10年分、あるのかな。おもひでぶぉろろぉぉん、これから愉しみだな。