イタリアで冬季五輪をやっていて、時差のあるヨーロッパで、しかも冬季と来ては、たぶんほとんど観やしないんだろうと思っていたが、案の定まあ観ていない。しかし開会式だけは一家で観た。もちろん深夜3時とかにやっていたのを生で観たわけではなく、録画したものを夕飯時に、何日間かに渡って観たのである。
それがなかなかおもしろかったものだから、近年の過去のものも観てみようということになり、2012年のロンドンを観た。観ていて少し驚いたが、僕はこの開会式を、まったく観ていなかった。開催の日程を見たら2012年の7月27日からだというので、当時の日記(USP)を確認したところ、たしかにまったく触れていない。それもそのはず、というわけでもないが、それまで練馬で暮していたわれわれが、第一次島根移住を果たしたのが、この年の7月17日のことであった。つまりロンドン五輪は、引越しをした直後だったのである。それでバタバタしててオリンピック観賞どころではなかった、というわけでは、しかしない。7月27日にロンドンで開催されたということは、今回のイタリアと同じく、日本では28日の早朝ということなるだろうが、28日付の日記の内容はと言えば、「昨日の夜からファルマンと桃鉄をやり始めた。無職と言えば桃鉄だ。」という書き出しで始まる桃鉄の話で、新生活もとりあえず落ち着き、桃鉄を始めてしまうほどだったのに、どうやらこの当時、五輪にもロンドンにも、本当にぜんぜん興味がなかったらしい。そこまで無関心だと潔いと思う。
あるいは狭量だったということかもしれない。自分の興味のあること以外、本当に排斥して生きていた。若いときって、逆にそうだったような気もする。いまはそこまでの熱意はなく、妻子がロンドン五輪の開会式が観たいと言ったら、黙って一緒に眺める。一緒に眺めては、たまにボソッと「この当時は俺もまだ20代だったんだなあ」などとつぶやく。眺めることを拒んだりはしないが、興味があるかと言えば別になくて、結局のところ自分の話ばかりをする。そういうところがある。もとい、そういうところだけで出来上がっている。